シューリヒトの映像

この雑記帳のページからリンクしている「New Carl Schuricht Homepage」は、た くさんの情報が詰まっている。その中で、特に貴重だと思われるのが、 指揮姿の映像だ。長いものではないが、これまで写真と録音でしか知らなかった シューリヒトが動いて指揮している、というのはそれだけで感動する。

映像ファイルを再生すると、モノクロ画面の中にシューリヒトが映っている。 現代の指揮者とは違い、動きが少ないのがまず目につく。背筋をピンと立てて、主に 右手を動かしている。しかし表情は雄弁で、オーケストラ全体に気を配っているのが、 よくわかる。もっとも、そうしなければ指揮はできないのだろうけど。この指揮ぶり を「目でも指揮する」と言った人がいたが、なるほど、そういう感じだ。

どういう機会に撮られた映像なのかよくわからないが、考えてみれば、映画はすでに あったのだから、映像があっても不思議ではない。それに、テレビが実用になってか らも活躍していたのだから、テレビ番組に登場してもおかしく無いような気もする。 最近よく発売されるシューリヒトの録音は、放送局のオーケストラとのものが多い。 おそらく放送番組用の録音だったと思う。それらは、これまで、なんとなくラジオ放 送のため、と思っていたが、中には、テレビ放送もありそうだ。特に、音楽祭のもの などは、映像が残っているかも知れない。先にふれた映像も、あるいはそういう機会に 撮影されたものかもしれない。

現在、クラシック音楽の演奏がDVD等の映像メディアで発売されている。もちろん、そ れらの多くは現在活躍している演奏家のものが多い。それらの中に、シューリヒトの 映像も含まれるといいなと思っている。

2001.10.17
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