1960年に日本コロンビアでステレオ録音されたものが、おそらく、ライセンス契約でウェストミンスターレーベルからも出たのだと思います。その頃は、まだまだ、ステレオ録音に懐疑的な時代で、ステレオ録音されてもモノラルで発売されたものが結構、あったので、ウェストミンスターレーベルのものは、そのような考えでモノラルで発売されたのだと思います。
また、1950年にウェストミンスターで録音されたものがキングレコードからステレオで発売されたそうですが、これは擬似ステレオだと思います。擬似ステレオとは、モノラル録音のものに、位相を変えてステレオ感をもたせるとか、グラフィックイコライザーで音を左右に分けてステレオ感をもたせるとか、リヴァーブをかけて広がりをもたせるとかの技術です。しかしながら、クラシック音楽が好きな人はモノラルはモノラルで聴きたい人が多いようで、現在は、廃れてしまいました。以前は、フルトベングラーとか、トスカニーニの録音の擬似ステレオLPが結構、出ていたのですが。と言う訳で、モノラルの音と、擬似ステレオの音は結構、違うことが多いです。
http://matsumo.seesaa.net/