シューリヒト掲示板発言　８５０－８０１（２００３年）

RE:ALTUS、ムラヴィンスキー　投稿者：なべ　投稿日：12月15日(月)19時00分50秒

　ムラヴィンスキーに関してですが、私も「昔のJVCヴィクター盤」は良い仕事していると思います。個人的に聞いた範囲では、かなりキッチリした方がリマスタリングに携わったそうです。一方で、「BMG盤」はおっしゃる通り、技術の進歩もあってクリアーではあるのですが、「こじんまり」した印象が否めません。これはBMGに対して渡されたのがロシア側で２４ビットMD（つまり圧縮データ）にコピーしたデータであったという点とも関連していると思います。今回のイアン・ジョーンズのリマスタリングはこの人のこれまでのやり方の例に漏れず、「やや力強い」観のある仕上がりです。とはいえ、音に芯があるという点では「昔のJVCヴィクター盤」に通じるものを感じました。「BMG盤」しか持ってない人にとっては、明らかに買いだと思います。旧番をお持ちでしたら好みの問題も関わってくるでしょう。もしイアン・ジョーンズのリマスタリングに違和感を感じているのでしたら、おやめになった方がよいかも知れません。　ちなみに「ルスラン...」は、私が新聞でムラヴィンスキーの死去を知り、翌日親に無理を言ってお小遣いをもらって新世界レコードに駆け込んでレコードを買って聴いた思い出の曲です。そのレコードは今でも持っていますが、表紙のレーニン勲章を付けて聴衆の拍手に応える指揮者の凛々しい姿に感銘を受けたものです。
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ALTUS、ムラヴィンスキー　投稿者：kaga 　投稿日：12月15日(月)16時38分33秒

購入されましたか。どうも、シューリヒト盤の音質についてはあれこれ批判があったみたいですが、他に音の悪い歴史的録音はあまたあるのに、この程度の音質の劣化でなぜそこまで不満に思うのかなぁと、感じていました。私も音質はこれだけのものなら十分満足して、聴いています。また蒸し返しになりますが、Altusならムラヴィンスキーの一連の復刻の方にもっと言ってもらいたいものです。ところで、今度は私の方が買うのを躊躇しているScribendumのムラヴィンスキー、「画期的」な違いですか.........。これまでのこのレーベルのリマスターからして、何となく想像はつくのですが、ようするに単純に「音質向上」と言い切れない何かがある、ということでしょうか.........？この件があって、有名な「ルスラン...」等を含む名曲集を、BMG国内盤と昔のJVCヴィクター盤とで聴き比べてみたのですが、弦の厚み、全体の奥行きや押しなど、印象が目覚ましいのは旧ヴィクター盤の方でした。 BMG盤は、外盤とは違え、やはりノイズリダクションの影響か、ややこぢんまりして引っ込んだ音という感じでした。これらと比べて、どのくらい魅力的な音になっているのか、が、購入に踏み切るポイントなんですが、どなたか比べられましたでしょうか？
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ALTUS　投稿者：なべ　投稿日：12月14日(日)21時35分14秒

ようやく入手しました。多少痩せ目の音とはいえ、期待以上の音質でほっとしました。演奏もシューリヒトそのもの。満足度高いです。クナッパーツブッシュの方は少々堅めの音が気になりましたが。 scribendumから出たムラヴィンスキーの録音集は、以前の何種類かのＣＤの音質と比べて「劇的」とは言わないまでも、「画期的」な違いがあります。これまでのＣＤをお持ちでない方は、（彼の指揮が好みであれば）是非購入されると良いかと思います。同時に入手したＭ＆Ａのフルトヴェングラーの第九（１９５４）は悲惨な音質で、「良好」とは言い難いセンタ－版のＣＤと比べてもお話にならないひどいものです。前にディスクルフランから出ていた物と何が違うのかサッパリわからない有様。全く残念でした。「good sound!」と喧伝していた商品がこの体たらくでは、この会社はもはや信用できないといわざるを得ません。
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シューリヒトのレコード　投稿者：リベルテ 　投稿日：12月 9日(火)14時15分50秒

クラシック招き猫さんのＢＢＳに下のようなスレッドがあります。シューリヒトのＬＰが１３点ほど出ていますし他にも興味深い物が多くあります。興味がある方は応募されて見てはいかがでしょうか。
http://hpcgi2.nifty.com/182494/cgi-bin/treebbspro(1).cgi?vew=8359

マンフレッド序曲・３　投稿者：楽古堂 　投稿日：12月 9日(火)09時34分17秒

1948年の欧州には、「非ナチ化裁判」の嵐が吹き荒れていた。「罪は他の罪によって、さらに大なる犯罪者によって罰っせられなければならないのか？」。バイロンの「マンフレッド」の詩句である。シューリヒトの魂を突き動かしているのは怒りであろう。戦勝国イギリスの演奏者達は、偉大な指揮者の表現に忠実に反応している。録音の限界を越えて、聞こえるものがある。名演である。

マンフレッド序曲・２　投稿者：楽古堂 　投稿日：12月 9日(火)09時24分0秒

バイロンの劇詩「マンフレッド」に作曲された劇音楽の序曲である。バイロン詩集は、今でも岩波文庫で小川和夫氏の訳が入手可能であると思う。狂気にまで陥っていく苦悩の予感が凄まじい。バイロン、シューマン、チャイコフスキーとマンフレッドを繋ぐ縦糸は、同性愛の罪の自覚である。主人公は、自分と同じ顔の女を愛し、司祭の助けを受けても精霊と対峙しつつ死ぬ。ドイツロマン派の精髄のような音楽である。

マンフレッド序曲・１　投稿者：楽古堂 　投稿日：12月 9日(火)09時15分39秒

シューリヒトの『マンフレッド序曲』を聞いた。ロンドン交響楽団との1948年版。（MAESTRO AGILE HISTORY 205644-303）。彼は、この曲を年度も演奏している。好きだったのだろう。1855年。22歳のブラームスが、ハンブルグでこの曲に感動して、作曲を志したのは有名である。シューマンの「暗い水」と形容される情熱を、マエストロは音化する。この盤ではあの下降音型が、地の底まで抉るような痛切さで演奏されている。

カイルベルトのＣＤ　投稿者：パウク 　投稿日：12月 8日(月)08時41分16秒

　楽古堂様、kaga様、お礼が遅くなり、申し訳ありません。カイルベルトのＢＰブラームスの２番とブルックナー６番、どうにか手に入りました。さすがに前の発売なので、ショップの在庫だけのようでした。モーツァルトはどこにもないようです。中古もネットオークションを含め、探してみましたが見つかりません。気長に探します。上記２枚のＣＤもまもなく到着します。楽しみです。（私はどうもブラームスのシンフォニーがピントこないので、これで大好きになれたらいいのですが) 　昨日コンヴィチュニーのベートーベンの交響曲全集が届き、一番だけを聴きました。３千円を切って全集が手にはいるとうれしいです。変な思いこみのない優れた演奏に感じます。

シューリヒトの本来あるべき音質。　投稿者：KURO 　投稿日：12月 7日(日)19時21分19秒

なべ様、楽古堂様へ。貴重なご意見ありがとうございました。確かにシューリヒトの音楽をよくよく理解した上で、納得のいく復刻を行ってもらってこそ「本来あるべき音質」の再現が可能となることでしょう。アナログであろうとデジタルであろうとそんなことは些細な問題なのかもしれません。どんなに忠実な再現を試みても、ライヴにはとうてい敵わないわけですから。

レコードの音質・２　投稿者：楽古堂 　投稿日：12月 6日(土)11時09分34秒

半年間待っていた輸入盤が入荷し、お茶の水の坂を『Harmony』に下っていた時の心躍り。下宿の部屋に遊びにきてくれた彼女の、真剣に音楽に耳を傾ける横顔の、今までに見たことのなかった美しさ。それらがあるために、レコードを手放せません。客観的に評価すれば、ＣＤよりも音質は貧しいでしょう。「本来あるべき音質」は、アナログかデジタルかではなくて、シューリヒトの音楽の感動を、制作者が誠実に再現しようとする時に、実現されるように思うのですが。

レコードの音質・１　投稿者：楽古堂 　投稿日：12月 6日(土)10時51分17秒

小生、ＣＤとレコードを半々に聞いています。アンプとスピーカーを暖めて、キャビネットからレコードを取り出します。盤面の埃をはらい、今日は機嫌良くなってくれるか、わが装置を不安に思う一瞬。つややかに鳴り響く弦に、ほっとする時に、音質の良否とは異なる種類の喜びがあります。長年つれそってきた愛機との一体感というのでしょうか。古女房への愛情と同じような。もう一つ、レコードの溝には、思い出が刻まれています。

>アナログかデジタルか　投稿者：なべ　投稿日：12月 6日(土)09時35分20秒

>単純にデジタル処理されて聴き易い音質になればそれで良いものかどうか。 >やはり本来あるべき音質も大切にしながら復刻していくべきではないか。色々な問題が絡んでくるところですね。そもそも、「ファンが好む音＝本来の音に近い音」であるかどうかも難しいところでしょう。だいたい、実際のコンサートホールであんなに分離の良い響きはあり得ませんしね。ただ、レコードなどでよく言われる「初期盤の音」に関しては技術的限界がありながらも、尊重すべき点はあると思っています（自分ではもうレコード自体を聞いていませんが）。私が買った初めてのワルター指揮のレコードはジョン・マックルーアのリマスターしたシリーズでしたが、これはその後何回か再発されたＣＤよりも「良い」音であると思います。彼が録音に携わった人間として、リマスターに何らかの工夫をしている事は間違いないでしょう。いずれにせよ、ＣＤの作成段階でマスターテープの音が制作者の意図を越えて変化してしまう現状では、マスタリング何如よりも、製造工程自体の見直しを考える必要があるように思います。　今から出張ですので、今日はこの位で。

アナログかデジタルか。　投稿者：KURO 　投稿日：12月 5日(金)20時00分10秒

みなさん、こんにちは。今朝の朝日新聞「天声人語」に書いてありましたが、レコードに替わるＣＤが普及してもう２０年にもなるそうです。デジタル方式のＣＤが良いか、それともアナログのレコードの方が良いか。特にクラシックの世界では今でも議論がなされてますよね。確かにＣＤになって格段に音質は向上したように感じます。特に、戦前の録音なども雑音が少なくなって実に聴きやすいものとなったものが数多く出回るようになりました。しかし、その一方でレコードにはあった「温かみ」とでも表現すべきなのでしょうか、多少の雑音があっても演奏そのものの自然な音色といったものが逆に希薄となってしまったようにも感じることがあります。いつでしたか、もう１０年ぐらい前の話になりますが某ミュージック・ストア内において熟年の夫婦がレコードを捜し求めていて、店員にあっさり断られて、肩を落とされていた風景を目撃したことがあります。確かに時代の流れというものはありますし、便利な世の中にどんどん向っているのも事実です。でも「温故知新」という古くからのことわざにもあるとおり、全てが新しければ良いということにはならないのではないかとも思ったりしています。そういう意味からもシューリヒトの演奏も単純にデジタル処理されて聴き易い音質になればそれで良いものかどうか。やはり本来あるべき音質も大切にしながら復刻していくべきではないか。なかなか難しい選択です。皆さんはどうお考えになられますか。

ALTUS、カイルベルト　投稿者：kaga 　投稿日：12月 3日(水)18時26分20秒

ALTUSのシューリヒトですが、緩み、という表現には若干の語弊があったかもしれませんね。要は、バイエルン盤の演奏とは、私は乏しい語彙からこの言葉しか思いつかなかった訳ですが、ある種の違いがあるというだけに過ぎません。後半楽章を聴くのが楽しみです。ところで、カイルベルトですが、楽古堂さんに先を越されてしまいましたが、スタジオ録音でもまずファーストチョイスとしてオススメできる名演と私が思いついたのが、BPOとのブルックナーの6番とブラームスの2番で、これは少なくとも数年前に日本で1000円盤でCD化されています。テルデックの発売。まだ、どこかで手に入る可能性があるかも、しれません。それから、これも一枚単価でいうと安いのが、TELDECの外盤なのですが、ベートーヴェンの交響曲および序曲の選集があります。1、2、3、5、6、7、および序曲集で構成されて一枚1000円を切る値段のはずです。これもteldec。いずれ劣らぬ名演揃いです。これまた語彙が貧弱で申し訳ないのですが、一言でいうなら質実剛健、これにつきる感じです。あと、同じTELDECのシリーズでこれも是非聴いていただきたい愛聴盤が、モーツァルト。オルフェオの40番のライブも好きですが、こちらも粒ぞろいの名演です。後期6大交響曲が 2枚組でこれも廉価で出ていると思います。

カイルベルトとＮＨＫ交響楽団　投稿者：楽古堂 　投稿日：12月 3日(水)17時17分16秒

菅野氏は、「演奏の真摯さ、自然さ、そして彫りの深さ、いささかの渋みをたたえ、内容は充分の醗酵をし尽くしている味わい」としていますが、これらはドイツ・ビールと掛けた比喩であることからも明らかなように、手兵バンブルグ交響楽団との演奏の模様。ＮＨＫ交響楽団との演奏では、モーツァルトをもっとも高く評価しているような印象があります。1960年代の吾国のオーケストラの実力を意識しつつ、聞くべきだと思います。

カイルベルトのお薦め３曲　投稿者：楽古堂 　投稿日：12月 3日(水)16時58分25秒

パウク様へ。カイルベルトの魅力は、菅野浩和氏の「いつでも自然であり、彫琢が深く、底辺の方からジワジワと際限もなく盛りあがってくる」という言葉が、言い得て、妙。小生の愛聴盤。ベルリンｐｏとのブルックナーの交響曲第６番第１楽章とブラームス交響曲第２番。バイロイトの『ローエングリーン』。ヴィントガッセンの美声とあいまって、この曲に期待する、清澄な精神の高まりの劇を過不足なく定着。ただしいずれもレコード。ＣＤ化されているかどうかは、未確認です。

ＲＥ：カイルベルトのおすすめは？　投稿者：パウク 　投稿日：12月 3日(水)15時26分7秒

パウクです。　なべさま、ＫＵＲＯさま。カイルベルトのお勧めＣＤをお教えくださって、本当にありがとうございます。さっそくオルフェオのＣＤを手に入れたいと思います。　オルフェオのＣＤの機会が急に増えました。クーベリックやクレンペラー、ケンペとか、その他諸々。お気に入りのものが多くあります。もう少し安かったらなあ・・・、とは思いますが仕方ありません。　カイルベルトのＮ響とのライブはどうなのでしょう。外国コンプレックスなのかもしれませんが、テレビでＮ響ライブを聴いてもあまり何も感じられません。テクニックがどうこうではなく、何かを感じ取れないんです。　先頃ドレスデン歌劇場管弦楽団に入団した島原早恵さんが、「日本のオーケストラは皆が音を合わせるのに一生懸命で、ちょっと飛び出すとにらまれる。でも、ここでは、団員がそれぞれ好きなように弾きながら、やがて一つの大きな芸術に仕上げていくんです」とおっしゃるのがわかる気がします。　カイルベルトはこの壁を突き破ったのでしょうか。

シューリヒトの演奏プログラム。　投稿者：ＫＵRO 　投稿日：12月 3日(水)11時43分34秒

ｋiyo様へ。わたしもそう思います。やはりその日の演奏会の選曲には、指揮者のセンスといったものが反映されるものではないでしょうか。そういう意味ではベルリン・フィルとのラスト・コンサートあたりにも同じ事が言えるのでは感じています。バウクさまへ。私もカイルベルトについては、まだ初心者の域を超えていませんが、以前このページでも書いたようにオルフェオのブラームス二番がお勧めですね。この演奏を聴いて、カイルベルトの魅力の虜になった一人ですから。

シューベルトとブラームス　投稿者：楽古堂 　投稿日：12月 3日(水)10時16分29秒

kiyo様へ。ブログラムの秀逸、同感。第５番は1816年、まだ19歳のシューベルト。第４番は、1884/85年、60歳を過ぎたブラームス。19世紀の始まりと終わり。ドイツ・ロマン派の音楽。そして、青年と老年。音楽への愛情を率直に表現した作品。最晩年のシューリヒトの意図は、選曲からも明瞭に読みとれます。音楽によって恵まれた人生の喜びへの感謝。自分のためのクリスマス・プレゼントにしようと考えています。楽しみです。

(無題)　投稿者：kiyo 　投稿日：12月 3日(水)09時16分23秒

ご無沙汰しました。ALTUSのSchurichtについてですが。あまり口にするとどうもあのすばらしい音楽にくだらない先入観で介入することになりはしないかと思いましてコメントしないできました。音質はほんの少し管楽器が前に出てくれたらと思いますが僕には大きな文句はありません。比較的自然な音響です。確かに広がりに乏しいきらいはありますが何の文句が言えましょうか。肝心の演奏ですがSchubertはあふれる歌が魅力的な美しい演奏です。すばらしい旋律をもう本当にすみずみまで歌いこんでおります。どちらをとるかといわれれば造形の強固さと録音のよさでシュツットガルトの方をとりますがそう簡単には割り切れません。ふくよかな芳醇な味わいと即興性はこちらのほうが上です。雷はご愛嬌で2回続けてはっきりと聴こえます。そのあとでアンサンブルが少し乱れるのが面白いです。あとは好みの問題です。Brahmsは以前出ていたCD－Rと同一のものですが演奏はまた格別な味わいです。僕は秋にウィーンに行ったときにもっていって聴いていたぐらいですから。いつもよりゆったりと取ったテンポの中にバイエルン盤（あれはひとつの完璧な完成形ですが）より濃厚な、押さえてもこぼれて来るすすり泣きのような表情で始まりすべてに万感の想いがあります。僕には到底ゆるみは感じられません。愛してやまない演奏のひとつです。いずれの演奏でもどうしてもVPOは反応がゆったりとしていて縦のラインがきっちりしないのでそれを気にする人には向かないでしょう。Schurict自体も細かい部分の統率力については全盛期に比べれば弱りもあるでしょう。しかしどんなときも一瞬でも音楽をその場で創造していくことをやめません。それを崩れととる人もいるかもしれませが決していい加減な思い付きなどではなく音楽への真摯な愛情がひしひしと感じられます。その豊かな完熟した味わいと特に木管の美しさは格別です。最近出たクライバーの田園を聴きました。BGMには最高に気持ちよくて壮快な名演ですがどうしても深い味わいには欠けます。ある意味対照的な演奏です。それにしてもこの2曲が並んでいるのをあまり見かけませんが本当に素敵なプログラミングだと思いませんか？

AltusＣＤについて　投稿者：orihara 　投稿日：12月 3日(水)02時46分22秒

率直に申し上げます。２曲とも本当に素晴らしいと思います。シューベルトの５番は初めて聴いたのがエーリッヒクライバーのハンブルクのライブです。その時自分の感性に合う曲なんだと思いました。そして、シューリヒトとウィーンフィルの演奏を聞いて、そのニュアンスの妙に惹き込まれブラームスまで辿り着けなかったほどです。緩みという感じにとれる処もありますが一音一音に込められた思いが静かに大きく僕の心を揺さぶりました。ブラームスについてはシューベルト以上のものがありました。始めの音から特別に聴こえました。４楽章の間もこころを直に揺さぶられるような感じがしました。養老孟司先生の本でＤＮＡだけではなく細胞というシステムが大切なんだとありましたが、ブラームス、楽譜そしてウィーンフィル、シューリヒトそして聴衆という総合的なところでこの生命力溢れるコンサートが生れたのだと思います。余命幾ばくも無いシューリヒトの哀しみといったものもこの２曲に大きく作用しているかもしれません。

ALTUSなど　投稿者：なべ　投稿日：12月 2日(火)19時29分21秒

色々とご教示ありがとうございました。１２月中旬以降に仕事が一段落したら、自分で買いに行こうと思っていたのですが、皆さんの評価を伺い、早速通販で注文する事にしました。到着は１２月上旬になるようですが、それまで待ち遠しい限りです。 ALTUS　ＶＰＯの第二弾はオイゲン・ヨーフム指揮　カール・ベーム追悼演奏会（1981年9月20日）　モーツァルト：フリーメーソンのための葬送音楽　モーツァルト：交響曲第41番「ジュピター」　ブラームス：交響曲第２番だそうです。このシリーズ、どうも期待できそうですね。晩年のヨーフムは何物にも代え難い清々しい演奏をしますからね。パウクさまへカイルベルトに関しては、スタジオ録音よりもライブの方がより特質をあらわにしていると思います。オルフェオから出ているブラームスの二番などの入ったＣＤを聞いてみて、好みにあったならば、最近出された日本ライブのシリーズを入手される事をお勧めします。スタジオ録音の重厚堅実誠実な音響が、ライブでは驚きの躍動感をもって迫ってきます。以前、ＮＨＫで映像付きで放映された事もあるマイスタージンガー前奏曲などには、ただ圧倒されるばかりです。
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ALTUSのCD　投稿者：ノラ　投稿日：12月 2日(火)17時47分54秒

皆さん，こんにちはノラです。久しぶりに書き込みます。 ALTUSのCDの演奏ですが未だ数回しか聞いてません。手に入れて損したとは思っていません。音質はモノラルの普通の感じでＯＲＦＥから出ていたベートーベンＮＯ３と同程度でしょうか。悪くもないが，すごく良くもない。４楽章に春雷の音がと書いてありましたが？私が聞いている音量では不明です。ブラームスのＮＯ４はバイエルンの演奏に比べるとかなりゆったりとしているというか柔らかいという印象でしょうか。その代わり，緊張感が薄れているというか，緩むところがあるという，たたみかけてくるような印象はないです。Kagaさんのおっしゃる通りと思います。但しオケの各演奏者のソロはバイエルンに比べ美しいと感じます。４楽章の無音4秒の後（7分経過）の冒頭はミステリアスな音が聞こえてちょっと惹かれます。ちょうどシューベルトのＮＯ８の冒頭のような感じがあります。今のところはその程度でうまく表現できません。ＨＭＶで買った人の感想がいくつか書いてありましたが，バイエルンに比べてものすごくいいのかは私にはもう少し聞いてみないとなんとも言いようがありません。最後に演奏が終わった後の聴衆の拍手の音がクールな反応と感じました。シューベルトのＮＯ５についてはＳＤＲとの演奏でＣＤＲで出ていたものと，比べてどうかですが。私にはあまりこの曲に関する思い入れがなく，旋律を直ぐに浮かべられるほど聞いていないので，よくわからないというのが本音です。ブラームスのＮＯ４と共通することですが，個々のソロの良さは今回のＣＤの方が良いと感じました。それとＳＤＲの録音が今ひとつです。ということで録音だけ考えたらこちらの方が良いのでは。以上です。

RE:音質に対する不安　投稿者：toshiharu 　投稿日：12月 2日(火)16時26分33秒

まぁ、ライブのモノラルというのは、現在の録音に比べれば違いがあります。それを「劣悪」とするのはどうかなぁ、、、と思います。それが原因でシューリヒトの演奏を楽しめないとしたら、残念なことだと思います。再生装置を変えるとある程度音も変わるんですけど、そういう工夫ははやらないんですかねぇ、、、

カイルベルトのおすすめは？　投稿者：パウク 　投稿日：12月 2日(火)14時06分58秒

お久しぶりです。パウクです。ＡLTUSのシューリヒトは通販で注文していますが、送料を無料にするために他のＣＤと抱き合わせにしているために、未だ来ません。　さて、カイルベルトのことを数名の方がお書きになっていて、とても気になっています。未だ一枚も持っていないのですが、どのようなＣＤがお勧めなのでしょう。是非聞いてみたいと思います。　フリッチャイやマルケヴィッチまで手を出し始め、もう収拾がつきません。破産間近です・・・。本望かも。　　

音質に対する不安　投稿者：kaga 　投稿日：12月 2日(火)11時06分30秒

が、ある模様で、KUROさんが良く書き込みをされている HMVなどでも「劣悪」とまで書ききっている人がいますね。誤解も甚だしいと思います。確かに、Orfeoのエンジニアのリマスタリングには批判的な意見が多く、私もあの音は殺伐としてあまり好きではありません。がしかし、そのスタッフがリマスターしていると言うことは、逆に言えばOrfeo程度の音質は保障されていると言うことです。 Virtuoso や Disques Refrain の音質でもシューリヒトの至芸を堪能しておられるはずのみなさんが躊躇する理由はないと思います。十分立派な音質で、誰が聴いても紛う方なき、ウィーンフィルの響きがします。確かに薄っぺらでギスギスしたところもありますが、奥行きも十分あります。演奏ですが、私もまだ全部聴けてませんが、シューベルト、そしてブラームスの前半だけ聴きました。シューベルトの演奏のチャーミングさはToshiharuさんの仰っている通りですし、ブラームスも、バイエルン盤や、あるいはウィーンフィルでも60年代初頭のブルックナーに聴くような竹を割るような潔さ、統率力という点ではやや「緩み」も感じますが、オーケストラと指揮者が一体になって一音一音を大切に弾きつづっているのが伝わってくる、いい演奏です。特に第2楽章に感銘を受けました。噂の終楽章が楽しみです。ということで、価格には言いたいことはありますが、Altusとしても先のムラヴィンスキーの一連のものよりは手堅い仕事だと思います。

シューベルトの５番だけですが　投稿者：toshiharu 　投稿日：12月 1日(月)20時36分24秒

シューベルトの５番だけですけど、聞きました。曲自体初めて聴く曲なので、第一印象だけですけど、なかなかチャーミングな演奏でした。音についてですが、ポータブル機にイヤホンという環境なので、あまり確かなことは言えないのですが、ちょっと音がやせてるかな、という感じはしました。もちろん、絶好調のシューリヒトは聞けました。
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RＥ：ＡLTUSのシューリヒト　投稿者：ＫＵRO 　投稿日：12月 1日(月)12時29分22秒

みなさん、こんにちは。自分の拙い意見にいろいろと反応いただき本当に感謝しています。さて、私もまだシューリヒトの新譜を拝聴しておりません。なんだか前評判があまりに高いので、かえって疑心を持ってしまってます。ですからこのページでのみなさんの感想を参考にしたいと考えていたのですが・・・それも今のところ出てこないようなので、ますます不安になってます。どうか、聴かれた方がおられるなら（どのような内容でも覚悟しておりますので）ぜひぜひお教え下さい。よろしくお願い致します。
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RE:ALTUSのシューリヒト　投稿者：なべ　投稿日：12月 1日(月)11時50分49秒

>音源はORFで、リマスターしてるのはALTUSのスタッフではなくて >いつものORF放送音源関係のスタッフ。ということは、 >ALTUSの快挙！と言われても、単に割高なだけで、 >これなら以前のエロイカやバイエルンとのブルックナー9番のように、 >日本からの働きかけでORFEOが出す、 >という形に持っていってくれたほうが、上記の通り貧乏な消費者にはありがたかったです。値段に関しては、確かにおっしゃる通りですし、こうしたスタイルでは音質に関してもアルタスのメリットは生きませんね。関係者にとって、どういったメリットがあるのか良く分かりませんが。このシリーズに関しては、音質に関する芳しくない噂もあるので、心配しています。最初からクレンペラーの発売が中止になったり、色々ありましたし。早く聴きたい一心なのですが、どうも買いに行く暇すらないです。しょうがないので、年末の自分へのプレゼントに位置づけています。他にお聴きになった方の感想が聞きたいです。

福岡、および　投稿者：kaga 　投稿日：11月30日(日)22時14分35秒

ヴァージン閉店ですか............. 98年の洪水によって移転した頃から、私も足が遠のいてはいましたが（クラシック担当の人が変わったことも理由ですが）閉店とはショックですね。山野の撤退以来の痛恨事です。しかし、セールでしたか。しまった、今日福岡出張だったので行けばよかった。まぁ、こう言うときしか足を運ばない消費者もどうかと、いわれそうですが............. ヴァージンのセールといえば、以前は定期的に一枚490円とかのワゴンセールがあって、これはなべさんのおっしゃっているLP 時代とは趣意が違え、それなりに財布と相談しながら、ワゴンの前で長い時間ウンウン悩んだもんでした。フル・プライスで買ったTAHRAのなんかが490円で並んでいるとほんと、悔しかったり。ところで、これだけの大物の発売でありながら、この掲示板でいまだ話題に上らないALTUSのシューリヒト、みなさん、聴かれたのでしょうか。私は買いはしたのですが多忙で充分聞く時間を取れず、シューベルトをちょろっとかじった感じでは期待にたがわない名演の予感がしてます。ただ、これ、音源はORFで、リマスターしてるのはALTUSのスタッフではなくていつものORF放送音源関係のスタッフ。ということは、ALTUSの快挙！と言われても、単に割高なだけで、これなら以前のエロイカやバイエルンとのブルックナー9番のように、日本からの働きかけでORFEOが出す、という形に持っていってくれたほうが、上記の通り貧乏な消費者にはありがたかったです。

ベームのブルックナー交響曲第８番　投稿者：楽古堂 　投稿日：11月30日(日)15時27分44秒

なべ様へ。ベームのブルックナー交響曲第８番。ケルン放送交響楽団との1974年９月27日のライヴ。ようやく傾聴。小生のイメージにあるケルンの大聖堂のよう。垂直に天に延びあがろうとする力演。全盛期の彼の筋肉質の贅肉のない演奏。また、レンブラントの銅版画のよう。弦楽器の合奏に透明感があって、視象が細部まで明確。カイルベルトは重厚にして誠実な造型。密度のある中低音の上に、高音部が乗った立体感のある音響。中庸な立場を堅持する、好きなタイプの指揮者です。

RE:追伸　投稿者：なべ　投稿日：11月30日(日)12時37分39秒

用もない仕事でクタクタになっていて、ご返事遅れました。レーグナーはボックスが出て、買おうかどうか迷っているところです。幾つか単品で持ってますし、それよりも、宇野氏が「元気がなくなる以前と以降では別人」と評していたのが気に掛かっておりまして… とはいえ、もっと重要なのは、今「カイルベルトプロジェクト」と題しまして、資金の大半をカイルベルトの未購入ＣＤに投入する算段をしているところで、ボックスはしばらく品切れにはならないだろうし先送りにするかなあ、と考えているのです。いずれにせよ、置く場所・資金との兼ね合いで、良い演奏との邂逅を妨げられるのは苦しい事です。ＣＤショップは、今後ますます苦しくなっていくでしょうね。「志向の多様化」と「限定された店頭スペース」は明らかに相反する要素です。とはいえ、小・中学生の頃、限られたお小遣いでレコード屋に行って何時間もかけて一枚のレコードを選ぶのは、今では感じられないほどのすばらしい瞬間でした。私が中学生の頃にＣＤが現れて以降、あまりそういう感慨がなくなった様な気もしますが。
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RE:追伸　投稿者：toshiharu 　投稿日：11月30日(日)12時21分56秒

KURO　さん > なんだか過激な発言をしてしまったようで、読み返してみてもなんだか要領を得ない文章になってますね。どうかお許しください。そんなことはありませんよ。私はこういう一面はあるなぁ、と思いました。耳でなく活字で音楽に接近する人がいるのは確かですね。小澤征爾への評価が彼の音楽と言うよりは、その占めているポストによっているように思えるのと、似てるかもしれませんね。ウィーン歌劇場の音楽監督になったとたんにもてはやしていますけど、その前はボストンの音楽監督でしたよね。アメリカのオーケストラだと、話題になりにくいようにも思います。この逆が、晩年のベームとVPOの日本公演にもあったようです。みんな大騒ぎでしたけど、それだけの演奏だったか、というと、疑問はあると思います。 > さて、最近クラシックを中心にＣＤショップの低迷が続いているようです。こちら福岡う～ん、私は自分の行動範囲内にCDショップがないので、通販専門になっています。見ながら探す楽しみもあったりするんですけど、それができなくなりつつあります。通販は便利な反面、ちょっと間接的というか、選ぶ楽しみが少ないように思います。いずれにせよ、ショップがなくなるのは寂しいですね。

追伸。　投稿者：KURO 　投稿日：11月30日(日)11時53分50秒

なんだか過激な発言をしてしまったようで、読み返してみてもなんだか要領を得ない文章になってますね。どうかお許しください。さて、最近クラシックを中心にＣＤショップの低迷が続いているようです。こちら福岡にあるヴァージン福岡店でも現在、閉店セールをやっています。一時はよく利用していたので感慨無量です。でも苦労算段して買ったＣＤ（特に輸入ＣＤ中心です）がセールということで二束三文で売られているのを見せつけられると、なんだか情けないやら悲しいやら・・・複雑な心境です。やはりこれは景気の影響もかなり大きいといえるのでしょうか。なんだか憂鬱になってきたので、明るめの曲でも聴くことにします。

日本のオケで活躍してきた外国の指揮者。　投稿者：KURO 　投稿日：11月29日(土)13時40分09秒

みなさん、こんにちは。最近、ドイツの名指揮者ハインツ・レーグナーへの再評価が高まってきているようです。レーグナーの指揮によるブルックナーなどまさに彼の美しい感性によってまばゆいばかりの色彩がパッと華のように咲き乱れて行くといった感じの魅力的な演奏だと思います。なぜなのかわかりませんか、日本のオーケストラで活躍された外国人指揮者たち（カイベルト、マタチッチ、スイトナー、ペーター・マークそしてフルネといったいずれも職人気質の音楽家たちばかりですが）の評価が日本国内において意外に低かったようです。（今でもそのきらいはあるようでして、この前もそんな評価を耳にしたばかりです。）どうも日本人というのはブランドに弱いようで、メジャーな楽団（ベルリン・フィルやウィーン・フィルなど）に対しては惜しみない拍手を送るのに、そうでない楽団や国内の演奏家にたいしては冷淡になってしまうきらいがあるようです。日本人は、もっと音楽というものの本質を見極める力を養っていかないとこれは駄目なのではないかと感じています。もちろんこのシューリヒトのページに掲載される方々は別ですけれど。なんだか青臭いことを書いてしまいましたが（そしてそんなに熱くなる必要もないのですが）、演奏も聴かずに日本のオケを指揮していただけで評価を下げるなんて最低な考え方だと思ったものですから。こんな考え方の人には、よもやシューリヒトの良さなど当然わかるはずもないし、また聴いてもらいたくもないと思います。

フルネ　投稿者：なべ　投稿日：11月25日(火)09時09分57秒

　フルネさんがご自分でおっしゃっていた様に、その芸歴は戦時中にさかのぼります。　この時期の録音としては、フランスディスク大賞を二度にわたって（再発売の際にまで受賞する異例さ）受賞している、ベルリオーズのセットものがありますが音質がちょっと… 　戦後すぐの時期では、実演でコルトー・ロン・ティボーなどとの競演を繰り返した旨、おっしゃっておられましたが、その中でもティボーとのモーツァルトのバイオリン協奏曲の録音が残っています（入手困難）。また、フィリップスレーベルにＣＤで１０枚分以上の録音を残しています。　１９５０年代頃までフィリップスの専属指揮者の様であったフルネは、１９６０年代以降になると、デッカ・スプラフォンなどの様々な会社に少しづつ録音する様になりますが、１９８０年代以降、デンオンと契約してからは再度体系的な録音を残す様になりました（全部でＣＤ１０枚弱くらい）。デンオンへの録音では、ショーソン・デュカの交響曲などがお勧めです。また、同レーベルからスプラフォン録音も発売されています。最近出された１０００円シリーズの中に幾つか含まれているので、そうしたところから入門されるのも良いかと思います。また従来入手困難だったスプラフォン録音は今回の来日に併せてセット物（四枚組）として復活しました。これ以外では、手兵オランダ放送管弦楽団とのセット物（８ＣＤ＋１ＤＶＤ）や、最近の日本のオーケストラとの録音（フォンテック・コジマレコードなどからＣＤ１０枚程度）出ています。この中には、ベートーヴェン３番・ブラームス３番など、これまで録音がなかったドイツ物が含まれており注目されます。なにせ、フルネのドイツもの解釈はシューリヒトに絶賛されたほどですから。ＰＳ：もしボレロをお聴きになりたいのでしたら、二枚組になりますが、コジマレコードから出ている「ジャン　フルネ・スーパーワールドオーケストラ（ＡＬＣＤ８００３～８００４）」がお勧めです。思わずうっとりする様な各旋律とその調和が最高です。
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RES;フルネ・チェコフィル　投稿者：orihara 　投稿日：11月24日(月)22時40分38秒

こんばんわ。正直羨ましいです。僕はトロンボーンを吹くのですが、ボレロは始めのスネアを聞くだけで鼓動が早くなる感じです｡僕らＴｂを吹く者にとっては夢の曲であります。大学のオケでトレーナーとしてＮ響でヴィオラを弾いてらっしゃる小野富士先生にご指導頂いたのですが、合宿での酒盛でフルネの幻想なんかいいよおっておっしゃっていたのを思い出しました。Ｎ響の前に別のオケにもいらしたので実際にフルネさんの指揮で演奏されたのかもしれません。フルネさんのＣＤでお薦めのものがあれば教えて頂きたいです。生で聴くことがベストではあるのですが・・・

ＲＥ：フルネ・チェコフィル　　投稿者：KURO 　投稿日：11月24日(月)14時19分16秒

なべさま。とても良い演奏会だったようですね。（羨ましい限りです！）私も以前、横浜みなとみらいホールではポリーニの「皇帝」を聴いたことがありますが、やはり福岡からですと気軽にはそちらへ聴きに行くというわけにはまいりません。まして仕事を持っていればなおさらです。確かに、最近では九州にもメジャーな演奏家によるコンサートは増えてきましたけれど。でもしかたありませんね。やっぱり日本の文化の発信地は「東京」とその周辺ということになるのでしょうか。（ましてフルネは高齢ですから、地方に来てもらうこと自体、無理な話でしょうけれど）とりあえず、私のスケジュールでは来年３月のデイヴィス/ロンドン響の福岡公演まで演奏会はお預けということになりそうです。

フルネ・チェコフィル　投稿者：なべ　投稿日：11月24日(月)11時38分28秒

昨日、横浜みなとみらいホールでチェコ・フィルをジャン・フルネ指揮で聴いてきました。　ピエルネ：「ラムンチョ」序曲　ドビュッシー：牧神の午後への前奏曲　ラヴェル：ピアノ協奏曲　ト長調（ピアノ：伊藤恵）　フォーレ：組曲「シャイロック」　ラヴェル：ボレロいずれも良かったのですが、特にシューリヒトが録音を残している牧神に関して述べますと、フランス系の演奏にありがちな「雰囲気に頼る演奏」ではなく、明確な筋が採っている中に過不足無く様々なニュアンスが込められているという、私にとっては好みの演奏でした。シュ－リヒトの演奏スタイルともあっていますね。フルネが誉められたのも分かります。他の曲に関しても、冒頭の序曲以外はすでにフルネの指揮で何度も聞いた事があるものばかりで、オーケストラが変わるとこれほどに印象が変わるのかというものもありましたが、不出来のものはありませんでした。特にボレロでは周りで泣いている人がいたほどです。私個人的には、シャイロックが最高でしたが。仕事の都合で行けませんが、この演奏をサントリーホールで聴ける人は幸せだと思います。ちなみに、事前に変なデマが流れていましたが、視力はともかくフルネの体調は万全に見えました。
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フルトヴェングラーの思想　投稿者：楽古堂 　投稿日：11月18日(火)07時59分49秒

orihara様へ。「個人主義の時代は共同体の時代でもあったのにたいして、今日の共同体への意欲の時代は、魂の失われた個人の時代なのだ……ひとりで立つことは死である。けれども、ひとりで立つことは現代人の運命の一部であることは否定すべくもない。」彼は、ひとり指揮台に立ち、「現代人」に向かって最初の一音を奏で始めます。その時。言葉も宗教も越えて「明日に迎う」力が、生み出されていくのだと思っています。

お返事ありがとうございます。　投稿者：orihara 　投稿日：11月16日(日)00時46分14秒

フルトヴェングラーの手記などを読んでも真情の吐露という言葉があって胸にぐさりときた覚えがあります。ことばは記号に過ぎません。でも音楽は波としてダイレクトに伝わってくると思うんです。ヴィットゲンシュタインは語り得ぬものについて沈黙しなければならないといいますが、その言葉に出来ないものこそ大切なもので、それを扱うのが音楽だと思うんです。例えばブラームスの第４交響曲の出だしのヴァイオリンの音に無限でありしかも唯一の真実が込められると思うのです。僕自身は、喜びも哀しみも呑み込んでそれでも希望をもって微笑んで明日を迎えるといったちからを音楽に求めています。野暮な話まで書いてしまいましたが皆さんのお返事がうれしくてちょっと調子にのってしまいました。悲しいニュースも多いけれど，言葉も宗教も超えてともに今を感じたいです。そして優しく笑顔を交わしたいです。それにしてもシューリヒトは素晴らしいです。先程もマーラーの３番の終楽章を聴きました。青臭いことを書いてすみません。ではまた！

RE:初めまして　投稿者：なべ　投稿日：11月15日(土)10時19分59秒

orihara様、はじめまして。　他の同世代の指揮者と比べて、クレンペラー・クナッパーツブッシュの様な奇矯なエピソード、フルトベングラーの様な神話に近い逸話などが多くない事もあって、シューリヒトに関してはイマイチ生の姿が見えてこないきらいがありますが、例のブルックナー録音後のシューリヒトに関するエピソードはそうした中で渇きを癒してくれるものの一つですね。シューリヒトはその強烈な個性を日常生活ではあまり外に表さないタイプの人間だったのでしょうか。　ブラームスの三番に関してですが、晩年のフルトヴェングラーとこの曲は、あっている様に思います。クナッパーツブッシュがこれをフルトヴェングラー追悼の演奏会で取り上げたのも、何かの意図があるのではないでしょうか（この曲がクナの十八番であったという事もあるのでしょうが）。
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シューリヒトのハフナー　投稿者：楽古堂 　投稿日：11月15日(土)09時35分01秒

orihara様へ。はじめまして。1954年盤が、ますます聞きたくなってきました。シューリヒトの「ハフナー」には、小生も滾々と沸き上がる噴水という、水のイメージがあります。モーツァルトは、第１楽章に『火のように激しく』と書いていますが、28歳の結婚を控えた、超売れっ子作曲家の心踊りが伝わってきます。当時のザルツブルグ市長のハフナー氏と、自分の多忙をひっかけて、音楽で遊んでいる彼。シューリヒトのユーモアのある演奏で聞くと、モーツァルトの笑顔まで、思い浮かぶような気がします。

RE:初めまして　投稿者：toshiharu 　投稿日：11月14日(金)20時13分24秒

oriharaさまいらっしゃい。そうですね、「豊かな泉」、シューリヒトの音楽にはそんな感じがあります。素っ気ないようでいて、暖かいものが流れているシューリヒトの音楽は、本当にすばらしいです。ブルックナー録音後のシューリヒト、う～ん、感動的な光景だったんですよね。その場にいられたら、どんなによかったでしょう。

初めまして。　投稿者：orihara 　投稿日：11月14日(金)17時11分25秒

初めて投稿させて頂きます。僕もシューリヒトやフルトヴェングラー、クナッパｰツブッシュの録音を有難く聴いております。フルトヴェングラーの５４年のブラームスの第３は録音を聴いて特別な何かに突き動かされた想い出があります。何か奥の方で燃えているような、心の内にあるものが抑えきれずにあふれて熱になって時空を超えて伝わるような感じを受けてとても感動したのを覚えています。それと同じ頃、シューリヒトのハフナーを聴いて、こちらからは吹き上がる豊かな泉が心に浮かびました。この曲からモーツアルトが大好きになりました。その後シューリヒトの様々な録音を聴くうちに愉しくて心地よいだけではないその豊かな音楽性に心酔して今に至っております。叶うことならウィーンフィルとのブルックナーの８番の録音を終えた直後のマエストロの笑顔に逢いたいなんて思ったりします。それこそ天国的な微笑みを持った方だと思うんです。今後とも楽しみに拝見させて頂きたいと思います｡よろしくお願いします。

フルトヴェングラーのブラームス交響曲第３番　投稿者：楽古堂 　投稿日：11月10日(月)11時42分58秒

なべ様へ。小生のは、1949年12月18日、ティタニア・バラストでのＢＰＯのライヴ・レコード。1954年盤は、入手できなかった時代だったと思います。第３楽章再現部での崩れが不満なのです。「生臭い」という一語だけで、よくわかりましたね。まさに慧眼。敬服しました。ぜひ1954年盤もＣＤで聞いてみます。フィンガル様へ。シューリヒトのロマン派は、彼の青春時代の調べ。楽しみです。

シューリヒトのシューベルト　投稿者：フィンガル 　投稿日：11月10日(月)00時29分31秒

なべさま　はじめまして >私はシューベルト・メンデルスゾーンの様なスタイルの作品はシュ－リヒトの指揮を得てこそ、その真価を発揮できると考えています。全く同感です。シューリヒトのシューベルト、VPOとの8番、そしていつか信一さんも屈指の名演と賞賛していたSDRとの9番（これも全く同感です）に続いて5番がもうすぐ聴けるのですね。シューリヒトとVPOならさぞかしチャーミングで薫るような演奏では、と期待が膨らみます。ところで、VPOとの8番はすばらしい名演だと思っているのですが、以前は著書（例えば”オーケストラの楽しみ－ぼくの名盤聴きくらべ”）やCDの解説などでも”同曲ディスク中でも１、２を争う名演”と絶賛していた宇野氏が、ある時、”スタジオ録音のウィーンフィルとの未完成は今は昔ほど買っていないのですよ”（音楽現代’９２．１２月号）とさらりと言って、その後はこの演奏については語らなくなったことを以前から疑問に思っていました。自身の感性に絶対の自信を持って評論されている氏にしては珍しい”心変わり”の理由はわかりませんが、ONFやNDRとの演奏もそれぞれに違った味わいがあって好きですが、私はやはりVPOとの演奏が一番で、馥郁と香り立つような端正なたたずまいの中に深い味わいのある名演中の名演と思いますが皆さんはいかがですか？

RE:シュツットガルトのフルート　投稿者：なべ　投稿日：11月 8日(土)18時23分33秒

>フルトヴェングラーでは生臭過ぎます　確かに１９４９年BPOの録音は、おっしゃる通りです。ただ、１９５４年BPOの録音は、枯淡の境地の入り口に足を踏み入れつつある状況を物語っています。「指揮者は７０代から」とはよく言ったものですが、６８歳のフルトヴェングラーは晩年になって明らかに演奏スタイルを激変させつつありました。基本路線がシューリヒトのそれとかなり異なっている事は確かですが。　実演で聴いたブラームスの交響曲では、１はハイティンク、２・３はフルネ、４はバルシャイの指揮が最も良かったと思います。この中で最もシューリヒトのスタイルと合致しているのはフルネでしょう（３番はフォンテックからCD化されています）。
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シュツットガルトのフルート　投稿者：楽古堂 　投稿日：11月 8日(土)10時45分10秒

なべ様へ。ブラームスの交響曲第３番。シュツットガルトＲＳＯ（GREENHILL GH-0002）。1954年12日２日のライヴ。フルートは、小生のブラームスの理想の演奏。いつからか、第３番は不倫の恋愛譚。中年男の癒しの音楽。若い女性を好きになってしまい苦しむ。切なさ。自分は、どうしようもない男性なのに、彼女はますます美しい。遠く眺めているだけで良いのだ。そう言ってくれているよう。そんな響きが聞こえて来るのです。フルトヴェングラーでは生臭過ぎます。正規盤の販売が楽しみです。

シュトゥットガルト放響とのCD-R　投稿者：なべ　投稿日：11月 7日(金)13時05分11秒

RM 556-M ブラームス：交響曲第１番（1963） RM 557-M ブラームス：交響曲第４番（1964） RM 558-M ベートーヴェン：交響曲第６番「田園」（1957/2/14）/同第７番（1952/10/24）上二点は初出だそうです。ただし、今の風潮を見ていると、早晩正規発売されそうなので、悩んでいます。

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