>シューリヒト掲示板発言　９５０－９０１（２００４年）

シューリヒト掲示板発言　９５０－９０１（２００４年）

RE2:グールド　投稿者：リベルテ 　投稿日： 3月 6日(土)10時41分53秒

グールドのゴルトベルクが何種類も残されていることは考えがたいので、多分同じものだと思います。手持ちのものでは最初に数分間インタビューがあり、その後カットなしで全曲演奏されています。かつてこの演奏のビデオを見た指揮者のロジェストヴェンスキーが、指揮課の教材に良いといって持ち帰ったという話も伝わっています。確かに演奏中に空いた手で指揮もしていました。 P.S.シューリヒトのDVDは私もほしいですね。最近クナッパーツブッシュ指揮の「ワルキューレ第１幕」のDVDなんて言うのも発売されているのを見るにつけ、ヨーロッパにはまだまだ未発掘の映像もあるのだろうと思ってしまいます。

RE:グールド　投稿者：なべ　投稿日： 3月 6日(土)09時44分36秒

リベルテさん、ご教示有り難うございました。　そうですか、私はゴールドベルク変奏曲が最後の録音だと思いこんでおりました。まだ、その後にもあったのですね。　それと映像DVDの件ですが、これは３・４年程前に発売になり、限定発売ながらカラー映像・良好な音質などが話題になったものです。リベルテさんのおっしゃるアナログ版CDと同時期に発売されたと記憶しております。自分で視聴した訳でないのですが、人の話によればほぼ全曲の映像がついていたそうですが、これと同じものでしょうか？。　映像といえば、ドリームライフあたりでシューリヒトも出してもらえないでしょうかね。ケンペ・カイルベルトなどとセットにすればかなり売れるはずです。
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グールドの『ゴルトベルク変奏曲』映像版　投稿者：リベルテ 　投稿日： 3月 6日(土)07時59分31秒

　私が所有しているのは１０年ほど前に「ザ・グレン・グールド・コレクション」として２回に分けてリリースされたレーザーディスクですが（合計約８６０分）、その中にある「ゴルトベルク変奏曲」とは内容は同じものかと思います。　演奏は２度目の「ゴルトベルク変奏曲」のレコーディングと併行して収録されたものですが、微妙にテイクが違っています。始まりは調整卓側からのイメージで、少しずつズーム・アップされていき、その後はスタジオの中でのごく普通なものです。　これは、「ゴルトベルク変奏曲」のみでの映像収録というものではなく、映像作家ブルーノ・モンサンジョンとグールドがテレビ・シリーズとして作ったバッハ三部作の一つだからと思います。　ちなみに、シリーズの他のものは「バッハをピアノで弾く理由」「フーガの技法をめぐって」で、「ゴルトベルク変奏曲」はシリーズの最後にあたります。　余談ですが、新盤はデジタル録音と併行してアナログ録音もされていたとのことで、改めて聴けばアナログ・マスターの方がより自然との判断で一昨年にはアナログ・マスターからの初リリースがされています。旧盤及びティム・ペイジとの対話のものを加えた３枚組で、余白には旧録音のアウトテイクが１０トラックもついていました。　ＳＯＮＹ　ＳＩＣＣ９８～１００　税込み３７８０円です。なべさん：　グールドのピアノ録音は「ゴルトベルク変奏曲」のあとにも私が知る限りベートーヴェンのソナタ１３番、ブラームスのバラード及びラプソディ、Ｒ．シュトラウスのソナタがありました。　トロント交響楽団のメンバーをプライヴェートに雇って指揮した「ジークフリート牧歌」が、レコーディングとしては一番最後ではないかと思われます。

カイルベルトのＣＤ　投稿者：なべ　投稿日： 3月 5日(金)16時21分1秒

　カイルベルトのＣＤ、先ほど仕事が一段落した際に買ってきました。カサドシュとの皇帝は期待に違わぬ優れものです。躍動感と安定感を合わせもつ良い演奏です（ちょっと不思議な表現ですが、悪い意味で「重い」演奏ではないという事です）。　但し、カップリングのブラームス交響曲第２番はORFEO C553022として既出の音源です。音質は、オルフェオよりも雑音が多い(いつもの如く金属質なノイズが「シャリシャリ」と続く)一方、勢いがあるという印象を持ちました。このレーベルは、以前出たGM1.0048（GREAT CONDUCTOR AT THE PIANO）などの存在も踏まえると、カサドシュが好きなのか、あるいはヨーフム、クーベリックなど南ドイツで活躍した指揮者が好きみたいですね。シューリヒトも出してくれればいいのにと思います。オルフェオの様な「きれいな」整音もしていない様で、このセットに限っていえば失敗ではなかったという感想です。ただし、このレーベルは、音源が不安な場合もありますので… 追伸：さっき見たら、HMVのサイトにもレビューが出てました。「バイエルン放送の収録クオリティの高さをダイレクトに伝える素直なリマスター」ノイズリダクションを最低限に抑えているという意味でしょうね。
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『ゴルトベルク変奏曲』モノラル盤　投稿者：KURO 　投稿日： 3月 4日(木)19時27分43秒

みなさん、こんにちは。グールドの『ゴルトベルク』は両方とも持っていますが、個人的には最初の（１９５５年）デビュー盤の方を好んで聴きます。でも聴き始めたころは、さほど気にならなかった「しゃべり声」には最近いささか閉口するようになりました。こちらが演奏の深みに身を委ねようとするたびに、その気を削がれてしまうからです。「声」といえばルドルフ・ゼルキンなんかもライヴでは相当な「うなり声」を挙げておりましたが。ＤＶＤの映像、私も一度観てみたいとは思っているのですが、かなり意表をついた演奏風景なのでしょうか。とにかく今や伝説のピアニストによる貴重な遺産であることに間違いはないのでしょうね。ところで、なべさま。ヒストリカル・レーベルＧＯＬＤＥＮ　ＭＥＬＯＤＲＡＭから最近発売されたカイルベルトのＣＤ、もうお聴きになられましたか。カサドシュとのベートーヴェン「皇帝」やブラームス交響曲第２番といった内容がとても魅力的だったので、とりあえず入手はしたのですが未聴なので。このレーベルも結構当たり外れが大きいので今回もちょぴり不安があるにはあるのです。なんだか、シューリヒトではない内容ばかりになって申し訳ありません。
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『ゴールドベルグ変奏曲』ステレオ盤　投稿者：なべ　投稿日： 3月 4日(木)16時33分18秒

グールドの『ゴールドベルグ変奏曲』はステレオしか聴いた事がないので、モノラルとは較べられないのですが、ユニークな演奏です。彼の生涯最後の録音ですが、そんな感じはしません。「愛聴」するという風には行きませんが、年に何回かは思い出したかの様に聴きたくなります。時々おかしなしゃべる声が入ってどきっとさせられる以外は、別段の問題ない様に思います。最近、録音の際に撮られた全曲映像（ＤＶＤ）も発売されていましたが、御覧になった方はおられますでしょうか？
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『ゴールドベルグ変奏曲』　投稿者：楽古堂 　投稿日： 3月 4日(木)15時50分37秒

信一様へ。小生の「自由気まま」に、賛意を表されてありがとうございました。心強いです。グレン・グールドは、上の曲の吉田秀和氏の感動的な文章を読んでから、モノラル盤を愛聴してきました。いつからか、ほとんど耳にしていません。何かが、こちらの心に魚の小骨のように、ひっかかるようになってしまいました。若さでしょうか？同曲には、ステレオ盤もあると聞いています。皆様の感想はいかがでしょうか？

RE リヒテル　投稿者：信一　投稿日： 3月 3日(水)23時52分54秒

kuroさん情報有難うございます。 4000円程度なら買おうかな、旧盤は、CD出だしたころのオイロディスクで持っていて、買い替えをしようかなと思っていたのですが、買うなら、こちらですね。市場にまた出てきたら購入します。＞彼の弾くトッカータなんてもう即興的演奏の極致グールドは”はまる”という表現がぴったりの状態になりますね。間違いなく天才でしょう。平均率では、一曲ごとに他の演奏者と聴き比べると劣るかなぁと思うときもあるのですが、連続してかけるときの魅力はグールドが一番です。トッカータは曲自体がバッハの中では駄作に近いと評判ですが、彼の手にかかると見事な名曲に聞こえます。インスピレーションのレベルが独り善がりの域を越えて、より高いところで作曲者の意図と結ばれているんですね。この人に時々”はめられる”のは、ぼくにとって絶対不可欠の楽しみのひとつです。＞ニコラーエワ僕のステレオ装置が高級で、低音の再生がちゃんとして、かなりの音量で聴く環境にあるならば、おそらく最上の平均率ではないでしょうか？タッチが充実している上に見通しがよく、ピアニスティックな魅力にも欠かない。バッハを聞く醍醐味がありますね。それにしてもロシアのピアニストのバッハは聴き応えがありますね。ホロビッツも恐ろしいほど美しい演奏があるし,,, 平均率については、ショスターコビッチが驚嘆したというユージナの平均率が出ないかなと夢見ています。

平均率　投稿者：信一　投稿日： 2月29日(日)13時44分20秒

”自由気ままに楽しんでいる”楽古堂さんの聴き方に大賛成です。 ”旧約聖書”に対峙しているという肩の張った聞き方をしていた時代はリヒテルが最上でしたが、僕の場合も、いつのまにかBGM的な聴き方をするようになってきました。平均率は、調性ごとにあらゆる感情を抽象的に表現しているものでしょう。聞き手がすべての調性を”ハ短調”を聞くかのごとく、かしこまって聴くのは筋違いのような気がします。素直に”楽しんだ聞き方”のほうが、バッハの望むところではないでしょうか？大演奏家のエピソードなどにありましたが、朝起きると平均率を弾くという人が多かったと思います。（カザルスだったかワルターだったか？）感情の汚れを落としてくれる”効能”があるのでしょう。ピアノの上手かったシューリヒトも余暇に弾いていたのでは？？シューベルトのピアノソナタの録音が残っているくらいですから、平均率を弾いた録音などあってもよさそうですね。夫人がプライベートに録音でもしていたらなぁ！？修理人さんへ以前紹介したクリスマスに放送予定のシューリヒトのシューベルトのピアノソナタ、おととしの放送予定だったようですね。残念です。祈るような思いで待っていたのですがダメでした。ベーゼンドルファーのピアノを使っていましたから、WIENで指揮した折かにベーゼンドルファーの人に請われて録音したのでしょう。（ムジークフェラインの中にはベーゼンドルファーの店がありますから）もし、ベーゼンドルファーにアルヒーフのようなものがあって、保存されているなら、いつの日か聞くことが可能になるかもしれませんね。

続々・リヒテルの平均律。　投稿者：KURO 　投稿日： 2月29日(日)12時02分8秒

みなさん、それぞれ気に入った演奏を紹介していただき有難うございます。楽古堂さまのヴァルヒャ。なんだか理解できます。彼の演奏はバッハ音楽を正統に伝えている感じがいたします。なべさまはフィッシャーですか。どうかすると平均律はかなり堅くそして厳しい（謹厳過ぎると言うべきでしょうか）演奏となっているものが多いようです。でもそういった中で「やさしい」演奏というのはホッとさせてくれるものがあります。これは平均律に限らず他のバッハの曲でも同様なことが言えるのではないでしょうか。（最近ＣＤでニコライエーワの演奏が見直されているようですがこれもやはり「やさしい」演奏だからでしょうか？）信一さまはグールドですね。実は、わたしが見た「バクダッド・カフェ」の映画で使われた演奏もグールドのものだったようです。彼の演奏には私も一時はまったことがあります。彼の弾くトッカータなんてもう即興的演奏の極致ではないかと思います。ところで、今回の中国製リヒテルの平均律は４枚組で税込み４千円だったと思います。ただ、インターネットで購入しましたので一般のＣＤショップで取り扱っているのかはわかりませんが。（ちなみに私がよく利用している「アリアＣＤ」では確保していた１００枚全て完売とのこと。現在、入荷待ちの状態のようです。とりあえず参考まで。）
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念のため　投稿者：なべ　投稿日： 2月29日(日)10時34分40秒

楽古堂さまへ >フルトヴェングラーの演奏を、今でもレコードで楽しんでいる小生には… ちょっと断定的な物言いですみませんでした。一応、誤解の無い様に申し添えておきますが、私の先の意見はあくまで「歴史的ライブ」に関するものです。「マスターテープの所在も確認せずに、いい加減なものを発売するのは演奏家に対する侮辱」と考えておりましたので、先の様に申し上げた次第です。スタジオ録音に関しては、レコードの方が良い様に感じています。例えば、中学生の頃に聴いていた、ワルターのレコード（ジョン・マックルーア　リマスタリング）の音色は、最近のハイビット・マスタリングをうたい文句にするCDよりも明らかに「音楽的な音色」だと思います。私の場合、平均律は、やっぱりフィッシャーの演奏です。なんというか、あの「やさしい」演奏には忘れがたいものがあります。リヒテルの演奏は、中国製という事で購入を躊躇していましたが、失敗でしたね。
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平均率のこと。２　投稿者：楽古堂 　投稿日： 2月29日(日)10時16分26秒

いつのことでしょうか。謹厳実直を謳われる演奏に、ヴァルヒャの喜びを聴いた気持ちになりました。調性の変化に盲目の彼は、色彩の変化を感じているのではないか。神の創造した宇宙の美しい全色彩が、バッハの音楽に表現されているような幸福な全体感。信仰のある者の心の品格と不動の安定感。バッハ演奏の古典とされる演奏に対して、不謹慎な聞き方だと思われるような気がしたので、あえて贅言を費やしました。

平均率のこと。　投稿者：楽古堂 　投稿日： 2月29日(日)09時56分31秒

なべ様へ。たとえば、フルトヴェングラーの演奏を、今でもレコードで楽しんでいる小生には、新しいＣＤ化の「質」と「工夫」について、論じることができる、何の知識もありません。申し訳ありません。平均率は、ヘルムート・ヴァルヒャだけです。２年ほど前にバッハの五枚組のＣＤを購入。（EMI7243 4 8916129）。家で仕事をしている時には、ＢＧＭ的に聴きます。レコード時代からの長い付き合い。もう細部まで覚えてしまっています。聞き流してもよく、好きな部分に来ると耳を傾けてもよく。自由気ままに楽しんでいます。

RE　続・リヒテルの平均律。　投稿者：信一　投稿日： 2月29日(日)02時33分47秒

KURO様私も平均率は好きで、何種類もCDを持っていますが、僕の場合、いつのまにか戻ってしまうのはグールドです。リヒテルとグールド、そしてヴァルヒャの3種類しか持っていなかったLP時代は、リヒテルオンリーの状態で、グールドはなんとなく胡散臭くてあまり聞かなかったのですが、CDにはいって頻繁に聞くようになってからは、曲を覚えこんでしまったからか、思い入れの深い演奏は敬遠するようになってしまいました。（特に第１巻）グールドの場合、ピアノによる繊細な響きの変化こそありませんが、変わりにリズムの絶妙な配分と対位法的な面白さ（左手の凄さ！！）があり、何度聴いても飽きることがありません。リヒテルの曲想ごとに考え抜いた表現、ピアノでなくては到底表せない意味深い響きには、いまもって頭が下がります。時々引っ張り出して、一曲か二曲聞くような聴き方をしています。　＞ボワーンとした音まさしくそうですね。グールドのフーガでの冴えの凄さに夢中になっていた当時、リヒテルを聴くとあの猛烈な残響が気になって、”胡散臭いのはリヒテルのほうか？”なんて考えたりもしたものです。（今はそう思っていませんが）もっとリアルにリヒテルの演奏が聞ける録音が現れたのは喜ばしいですね。中国製とのこと。かなり安く手に入るのですか？

続・リヒテルの平均律。　投稿者：KURO 　投稿日： 2月28日(土)23時18分4秒

バッハの平均律をはじめて意識して聴き始めたのは、おかしな話ですが少し前に話題になったドイツ映画「バクダッド・カフェ」の中で使われていたのを耳にしてからでした。（それまではピアノ志望の方々の練習曲ぐらいにしか思っていなかったのです。なんともお恥ずかしい話ですが。）そしてリヒテルの演奏に出会いました。心の琴線に響くものでした。何度も何度も繰り返し聴きました。その後、グールドやグルダ、シフ、ニコライエーワ、そしてスコット・ロス、最近ではアンジェラ・ヒューイットなどさまざまな演奏家の弾くものを耳にしてきました。でも、やっぱりいつの間にかリヒテルに戻ってしまうのです。確かに彼の弾くバッハはロマンチックすぎて、曲本来の姿を写し出してはいないのかもしれません。それでも私の心の中ではリヒテルは別格なのです。みなさんのお気に入りの平均律はどのような演奏なのでしょうか。

リヒテルのもうひとつの平均律。　投稿者：KURO 　投稿日： 2月28日(土)22時58分13秒

みなさん、リヒテルのあの有名な平均律クラヴィーアにもう一つの録音があったことをご存知でしたか。実は私も知らなかったのですがＢＭＧのものとは別に同じ時期でのインスブルック・ライヴなるものが存在していたようです。（情報はアリアＣＤによる。）一昨日、そのＣＤが手元に届いたのでさっそく聴いてみました。まず音がとてもクリアなことに驚嘆しました。ＢＧＭの演奏も素晴らしいものでしたが、なんとなく曲によってボワーンとした音（なんだかピアノじゃないような感じさえします）が不満でした。このライヴではそのモヤモヤ感が見事に払拭されました。しかもライヴならではの緊張感もただよっていて（ときおり会場から押し殺した咳払いも聞こえます）すごく感動しました。ロマンチシズムを湛えたリヒテルの演奏を心ゆくまで堪能できた気がします。もちろん、曲によってはピアノ・タッチに乱れもあるようですが、そこはライヴならではのこと。むしろリヒテルの驚異的な集中力にただただ圧倒されました。実はこのＣＤ、中国での発売のものだったので、ちょっと入手することに躊躇もあったのです。じかに自分の耳で聴くまで、もしかするとＢＭＧと同じ録音ではとか、もしそうでなかったとしても粗悪な音質では・・・といった不安があったのですが。しかし、それは杞憂でした。（意外にしっかりとしたパッケージの中をみてみると、ＯＲＦからの提供を受けた正規盤のようです）まずは、ご報告まで。
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ＲＥ：歴史的ライブ録音の楽しみ方　投稿者：なべ　投稿日： 2月28日(土)13時05分36秒

楽古堂さまへ >「歴史的」である以上は、それは、ある時代と国の中で生活していた、 >指揮者とオーケストラと聴衆の感動の記録であると思うのです。私も、時代の制約を背景に演奏が成り立っているというご意見には全く同意です。確かに、こうした背景を捨象した議論は「歴史的」とは言えないと思います。　ただこれとは別に、以前と比べて、求められる「質」が高まっている事も確かです。例えば、かつてＫＩＮＧなどから出ていたシリーズは放送用録音のエアチェックをＣＤ化したものが多く、その音質や再生ピッチは問題があるものばかりでした。最近では、これまでメジャーレーベルが出したものの中にも、別の演奏を用いたテープの継ぎ接ぎが少なくなかった事が明らかにされています（フルトヴェングラーを例に取れば、バイロイトの第九やブルックナーの第八など）。こうしたやり方に根本的な批判を加えたのが、ＴＡＨＲＡを始めとする新興レーベルです。そこでは、同一演奏の場合でも、できうる限り世代の若い・状態の良いテープの所在を突き止めて、そこからＣＤ化するという姿勢が確立されました。例えば、ＴＡＨＲＡの場合一つとっても、その音作りなどに批判があるのは知っての通りですが、それが前記の功績を打ち消すものではないでしょう。　一方で、技術を過信する余り、KURO様ご指摘の様に、音に独善的な「工夫」が加えられている場合が少なくない状況には、不安を覚えます。フルトヴェングラーの場合もそうですが、雑音を消しすぎ音色が失われてしまったものは枚挙にいとまがありません。オーパス蔵のようなレーベルの存在意義は、この点に集約されていると思います。　こういう現象は古い録音に起こりやすいものですので、そういう意味で「録音上のハンデ」という表現を利用させていただいた次第です。例えば、先日のシューマンのピアノ協奏曲の場合などでも、雑音が残っても良いから生々しい音で発売して欲しかったと考えるのは私だけではないと思います。
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歴史的ライヴ録音の音質の加工の問題　投稿者：楽古堂 　投稿日： 2月28日(土)11時27分9秒

KURO様へ。問題の重心は、題名の点にあったのですね。中、高校生時代の楽古堂にとって、フルトヴェングラーは神のような存在でした。中学生時代には、ポータブル・プレイヤーで聴いていました。ステレオも、ありません。それでも、たとえばベートーヴェンの交響曲第四番のコーダの爆発には、部屋の天井が崩れ落ちてくるかと思いました。今でも擦り切れたレコードを、古い針で聴いています。現代の最新デジタル技術による音質の加工が、雑音とともに感動までを消すことがないように祈るだけです。

RE：歴史的ライブ録音。　投稿者：KURO 　投稿日： 2月27日(金)21時18分37秒

楽古堂さまへ。おっしゃるとおりです。確かにその年代に応じたコンサートの雰囲気というものも大切なのであって、ことさら良い「音質」にこだわる必要はないのかもしれません。ただ、最近の傾向として（例えばフルトヴェングラーのライヴＣＤに顕著に見受けられるのですが）ＣＤ制作者側が、録音状態をいじりまわして本来の演奏そのものまで線の細いものにしてしまったりということが多いような気がしています。これではせっかくの名演も台無しだと思うのです。聴きやすい音質にこだわるあまり、そのライヴの本来大事にしなければならない音まで損なってしまっては我々の心に真の音楽が伝わってこないのではないでしょうか。（骨とう品にたとえるならば、掛け軸の表装が古くなったので表具し直した結果、新品同様の綺麗な軸にはなったけれども時代についた落ち着いた雰囲気までもが失われてしまったということになるのでしょうか。上手く表現できていないかもしれませんが。）本当はそのことを申し上げたかったのですが、どうも私の書き方がまずくて違うニュアンスにとられてしまったようです。申し訳ありません。
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歴史的ライブ録音の楽しみ方　投稿者：楽古堂 　投稿日： 2月27日(金)14時57分16秒

KURO様。なべ様へ。「歴史的」である以上は、それは、ある時代と国の中で生活していた、指揮者とオーケストラと聴衆の感動の記録であると思うのです。「音質」という一点にのみ集約してしまうと、これらの貴重な条件が捨象されて、平板になってしまいます。たとえば、歴史と伝統のある茶器を、お茶の飲み易さで評価するようなもの。シューリヒトの『大地の歌』でさえ、欠けた茶碗になってしまうような危惧を覚えます。今に生きていることは、生者の特権ですが、過去への敬意を音楽を聴くときにも、忘れないで頂きたいと思っています。

RE:テンシュテットなど　投稿者：なべ　投稿日： 2月26日(木)09時33分35秒

　私も聴きました。感想はKURO様と同様で、総じて出来が良くヤナーチェクは特に良いと思いました。ただ、ドボルザークはクーベリックの方が優っていると感じました。やはり、何十年もかかって築きあげた手兵との演奏の方に軍配があがるという事でしょう。同じ意味でシューリヒトの場合も、戦後の客演指揮時代だけでなく、ドレスデン以前の手兵との演奏も重視したいところです（録音上のハンデはありますが）。戦後は、かつてのこうしたオーケストラへ客演しなくなってしまったのでしょうか？　とはいえ、シュツットガルト放送交響楽団あたりは、准「手兵」に相当する楽団でしょう。ＶＰＯは、どうでしょうか？

ライヴCDについて。　投稿者：KURO 　投稿日： 2月25日(水)20時58分18秒

みなさん、こんにちは。ＢＢＣからテンシュテット第２弾としてスメタナ：「売られた花嫁」序曲、ドボルザーク：交響曲第８番、ヤナーチェク：シンフォニエッタという濃い内容のライヴが発売されました。前回のベートーヴェン：第９がとても素晴らしかったので今回も（密かに期待して）購入。さっそく聴いてみました。最初の「売られた花嫁」という曲からかなりなハイ・テンションです。しかし続くドボルザークに関しては、ちょっと前にＯＲＦＥＯから出たクーベリック/バイエルン放送とのライヴの方が優っているように感じました。そしてヤナーチェク。これはテンシュテットの独壇場みたいな凄い演奏だと思います。オケはロンドン・フィルなのですが、さぞやこの日の演奏会終了時には楽団員全員がグッタリとなっていたことでしょう。それにしても、こういった歴史的ライヴ録音というのは結構当たり外れが多いような気がします。貴重なものである価値の重さはある程度理解できるのですが、音質などを度外視してまで聴こうということになるとかなりリスクが大きい気がいたします。できれば聴きやすい内容のもので、なおかつできれば揺れや歪みなどの少ないものであることを自分としては望んでしまいます。（だからそれだけ失望も大きいわけなのですが・・・）最近、やれ格段に音が改善されているとか、リマスターが完璧にほどこされている等々といった売り文句が多く見受けられるのですが、なかなかどうして実態はそう甘いものではないようです。ちなみに、今回のテンシュテットのＣＤについては標準（特別良い音とまでは言えないけれど）ではありましたが。
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シューリヒトとの長いつきあい　投稿者：楽古堂 　投稿日： 2月22日(日)16時53分57秒

toshiharu様へ。おしゃることが、良くわかるように思います。シューリヒトの演奏は、時を経てまた帰って来られるのです。小生も、30年間聞き続けてきたブルックナーは、シューリヒトのみ。これは、指揮者間の優劣の問題ではないでしょう。おそらく深いところでの、シューリヒトとの人間としての同質性の故。自分が、彼のようなすばらしい人間だと言っているのではありません。個性が、似通っているのだと思うのです。自分の個性と違った演奏は、その時は面白くても、遅かれ早かれ飽きが来ます。

RE:シューリヒトとブルックナー　投稿者：toshiharu 　投稿日： 2月21日(土)09時40分42秒

楽古堂さまブルックナーのような長い曲をゆったりとシューリヒトの指揮で聴くと、本当にすがすがしい気持ちになりますね。こういう曲をすっきりと、味わい深くまとめ上げるのがシューリヒトです。何度聴いても聴き飽きない感じがします。その秘密はいったいどこにあるのだろう、と思うことがあります。

『ロマンティック』視聴記・４　投稿者：楽古堂 　投稿日： 2月20日(金)09時11分19秒

ブルックナーには、孫のように年の離れた少女に求婚しては、ふられるという逸話が残っているようです。シューリヒトの「ロマンティック」を聴いていると、ブルックナーが美しい少女に憧憬する、少年の心を持っていた人であることが自然に信じられてきます。そして、この心はどこかで神への愛と、通底しているのだろうと思いました。清らかに美しい演奏です。冒頭の「原始霧」からしてもう違います。高原の美しい朝の霧が晴れていくと、そこにアルプスの山容がそびえています。少女ハイジを愛する、少年ペーターの気持ちを追体験できます。

シューリヒトとブルックナー　投稿者：楽古堂 　投稿日： 2月20日(金)08時31分28秒

kaga様へ。小生のブルックナー評価も、シューリヒトとウィーン・フィルの『交響曲第８番』を聴いたことによって大きく変化しました。自然を愛する素朴な田夫野人だと思い込んでいたのです。宇野功芳先生という音楽評論家の言葉を、例によって単純に誤解していました。シューリヒトの緻密な解釈と表現によって、いささかの威圧感もなく、自然に次々とブルックナーの内奥への扉が開示されていきました。聴き終わると、信仰の中で思索を深めた叡智の人が、そこに立っていました。

ロマンティック　投稿者：kaga 　投稿日： 2月19日(木)18時10分45秒

ブルックナーの曲はいつも一曲一曲、初めて聴いてから本当に心に訴えてくるようになるまで、KUROさんの書かれているような道をたどって好きになってきたものですが、ロマンティックについては、アルヒフォンから発売された音の悪いこのシューリヒトの演奏がこの曲に開眼させてくれた一枚でした。しかし、クーベリックの「ロマンティック」なんてこの掲示板で出てくるとは、嬉しいです。ずいぶん前にとある評論家の本でこの曲を季節で言えば夏、ブルックナーの創作の夏だ、と言っていて、まさに私のイメージにぴったりで、この曲、美しいと同時に、覇気溢れた推進力、骨太さ、力感、そして厳しさ、と言った言葉がイメージとして浮かんできます。ごく自然に、なだらかに流れていきながら、そういった全てを充実した音楽として聴かせてくれる名演として、ケンペとクーベリックの演奏を特に大事に思っています。ちなみに、いずれもライヴ盤の方が興がのっていて硬さがなく、好きです。あと、シュミット=イッセルシュテットの演奏も素晴らしかった。それはともかく、シューリヒト盤を久しぶりに聴き返したくなりました。

『ロマンティック』視聴記・３　投稿者：楽古堂 　投稿日： 2月19日(木)16時44分35秒

なべ様へ。KURO様へ。この曲は指揮者によって、多様なアプローチがなされるようです。小生は、今まで「森」「古城」「アルプス山脈」というような厳格な「風景画」のイメージで聞いていました。シューリヒトの指揮によって開かれたのは、清らかな美しい少女への理想主義的（ロマンティシズム）な恋のような、激しい人間的なドラマの世界でした。ゲーテの長編小説（ロマン）を読んだ直後のような気分です。初恋の記憶を、揺り動かされました。恋を知った時に、初めて見えてくる「ロマンティック」な風景。そんな世界なのかもしれません。

RE：「ロマンティック」視聴記　投稿者：KURO 　投稿日： 2月19日(木)15時26分30秒

みなさん、こんにちは。はじめてブルックナーなるものを耳にした曲がこの「ロマンティック」だったと思います。確か演奏はベーム/ウィーン・フィル。ただ（ベームには大変申し訳ないのですが）その時は全く心に響くものがなくて、ただただ長い曲だなーぐらいにしか感じなかったですね。その後しばらくしてからヨッフム/アムステルダム・コンセルトへボウの全集を聴くようになって、この第４番もなかなかのものだと思い直すようになり、ブロムシュテット/ドレスデンやケンペ/ミュンヘン・フィルなどを聴くに及んで、この曲は実はとても美しいものなのだと実感するに至りました。（最近ではカール・リヒター/ベルリン放送響のものまで出てますが・・・）そしてシューリヒトの指揮によるものになると、もう自分の中では崇高な世界というか次元へと一足飛びに駆け上がってしまう感じがします。いずれにしても私の中ではまだまだ読み込め切れない深いものがあるような気がしています。（これは人生の年輪を重ねていくこととも関係しているようにも思っているのですが・・・）
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RE:『ロマンティック』視聴記　投稿者：なべ　投稿日： 2月18日(水)23時17分8秒

おっしゃる通り、シューリヒトの指揮となると、大見得を切らない等身大の演奏になりますね。この曲は、日本語で言う「ロマンチック」な雰囲気とは対極にあると思います。そういう意味で、シューリヒトの様な解釈は一つの興味深い解決法です。とはいえ、ブルックナーの曲は広がりのあるステレオ録音で聞きたくなる時もあり、そういう時、私はクーベリック指揮のＣＤを聴く事にしています。ソニーのスタジオ録音（ＢＲＳＯ）・海賊版のライブ（ＢＲＳＯ）の２種をその時の気分で選びますが、その中でもライブは緊迫感のある好きな演奏です。

『ロマンティック』視聴記・２　投稿者：楽古堂 　投稿日： 2月18日(水)10時31分14秒

現代オーケストラの、金管を朗々と咆哮させた、カロリーの高い豊満な熟女。逆に激しくひきしまった造型の、筋肉質のアスレティックな美女のような演奏等々もあるでしょう。シューリヒトの「ロマンティック」は、ごく普通の少女が、春の訪れとともに、清らかな乙女に生まれ変わったような美しい立ち姿をしています。終楽章の主題再現部に至るまでの精神の高揚感。彼の棒のみが聞かせてくれる神秘な時間。春風の吹きすぎるような、美しい時を体感できました。

『ロマンティック』視聴記・１　投稿者：楽古堂 　投稿日： 2月18日(水)10時22分23秒

皆様へ。ブルックナー『交響曲第４番』シューリヒト指揮。シュツットガルトＲＳＯ。１９５５年４月５日。（VIRTOSO94011）。通称「ロマンティック」は、演奏が難しい曲だと思います。メロディが美しいのですが、曲想に後年の深みが不足します。通俗的な名曲になる恐れがあるようです。こうした曲も、シューリヒトの棒によって、俗臭を吹き払われていきます。品格のある新しい姿を得て、甦るだろうという予想がありました。

色々　投稿者：なべ　投稿日： 2月12日(木)10時53分45秒

　KURO様お勧めのバルビローリを入手したので私の感想を少々。音質はモノラルながら不満のないレベルです。演奏は緊張感・推進力の両面でずば抜けています。先日のクレンペラーといい、今回のバルビローリといい、ＢＰＯの蔵出しは当たりばかりですね。同じマーラーのシリーズといえば、アウディーテから出ていたクーベリックＢＲＳＯシリーズもありますが、途中で止まっています。あれはどうなったのでしょうか？　先日、フルトヴェングラー・センターから「没後５０年に合わせてＤＧに働きかけた結果、マスターテープに忠実なリマスターＣＤを発売するプロジェクトが動きだした」旨のご連絡を戴きました。シューリヒトの場合もデッカ録音などで同様のプロジェクトが望まれますが、これまでのデッカのやり方を見ているとあまり期待は出来ない感じも… 　タワーレコードの件ですが、どの様に考えるべきなのか、やはり悩みます。自分自身もここ数年は利用していませんでしたし。
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RE:米タワーレコードの破綻。　投稿者：toshiharu 　投稿日： 2月11日(水)19時57分36秒

KURO様あれま、本当ですか？　ちょっとびっくりです。アマゾンの方は最近好調みたいですけど、そうはいかなかったんですね。わたしも、そういえば店頭でＣＤを買ったのは何年前だろう、というくらい通販を利用しています。そういう人が多くなった、ということなんでしょうね。通販は便利ですけど、ＣＤ産業に意外な影響を及ぼす、ということなんでしょうね。こういうことがシューリヒトのＣＤの発売に影響がなければいいんですけど。
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米タワーレコードの破綻。　投稿者：KURO 　投稿日： 2月11日(水)09時29分8秒

なんだか最近は暗いニュースが続いています。もちろん日本の場合もけして「対岸の火事」として眺めているわけにはいかない状況かと思われます。現にこちら福岡におけるＣＤショップも買う側としてはあまり満足できない雰囲気になりつつありますから。以前は頻繁に足を運んでおりましたが、このところさっぱり行かなくなってしまいました。やはりこれはニーズの多様化とインターネット普及といたことが原因なのでしょうか？少し寂しい気もいたしますが。

手塚治虫忌に　投稿者：楽古堂 　投稿日： 2月10日(火)21時33分8秒

皆様へ。あれあれ、久しぶりに来てみたら寂しいですね。KURO様へ。小生もマーラーが苦手です。バルビローリとベルリンPOは、わずかな愛聴盤。シューリヒトの６番、９番は聴いてみたいものです。２月９日は、手塚治虫先生と祖父の命日でした。『雨ふり小僧』と『ガラスの脳』という好きな短篇を読みつつ、偶然ですがシューリヒトのマーラー３番の終楽章に耳傾けていました。

クリュイタンスとベルリン・フィル。　投稿者：KURO 　投稿日： 2月 1日(日)20時47分7秒

仏ＥＭＩからクリュイタンスとＢＰＯ・ＶＰＯによる「交響曲への誘い」と題したＣＤ（２枚組）が出ています。さまざまな有名な交響曲のエッセンスを集めたいわゆるクラシック・ダイジェスト的な内容ですが、なかなか面白いと思いました。ＶＰＯとの演奏もさることながら、１枚目に収録されているＢＰＯとのリスト：交響詩「前奏曲」、シューベルト「未完成」、シューマン「ライン」（これらの曲は全楽章演奏してます）が素敵でした。クリュイタンスといえばフランス物のスペシャリストとしてのイメージがどうしても強いのですが、ドイツ系の曲でもなかなか見事な手腕を発揮しています。（そういえばＢＰＯとはベートヴェン全集を録音してましたね）こんなエレガントなリストの「前奏曲」は耳にしたことがないし、シューベルトもいたって素朴な味わいのなかに美しさが表現されていたりして・・・どの演奏も現在ではなかなか聴くことのできない貴重なものばかりのように感じました。クラシックに興味を持ち始めている友人にぜひ勧めてみたいＣＤです。
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バルビローリのマーラー。　投稿者：KURO 　投稿日： 2月 1日(日)20時30分40秒

ベルリン・フィルとのライヴによる第２番「復活」に続いて第６番「悲劇的」が発売となりましたので、さっそく聴いてみたところです。どういうものかマーラーの曲は今一つ好きになれないところがあって（というかなんだか聴いていると心が不安定になるというか）どちらかと言えば避けているのですが、このバルビローリの指揮したものは激しさの中にも暖かなものが感じられるし、内容的にも比較的わかりやすい演奏のように感じています。今回も期待に違わぬ出来栄えのように思います。録音はモノラルですが、そのレベルとして考えればまずまずの音質ではないでしょうか。なによりオケがすばらしい！指揮者と一体となって音楽を作っているという熱気というかそういった雰囲気が伝わって来ます。なんとかこれでマーラー離れを少し解消することができそうです。なんでも次は第３番がリリースされるそうです。いまから楽しみです。（ところでシューリヒトだったらこの第６番をベルリン・フィルとどのように作り上げるでしょうか。なんだか聴いてみたい気がします。）

小寒６首　投稿者：楽古堂 　投稿日： 1月27日(火)14時37分6秒

たまに腰折れをひねってみました。御笑覧ください。貧しき吾の今日の豊かさ　浅春のバッハと曙光部屋に充ちたり清らかに寄せくる海よ　弦楽の白き波濤は寄せて砕けて師のごとく生きたしとエアに思えども家の煩い尽きることなし老いと病　苦しみの底より立てり　デ・プロフォンディス深き淵より　なぜにあなたは若やぎたもう　祈りを知らぬ異教徒の手の細き骨ゲーテ詩集　読まばや春の陽光の破れだたみに塵煌めけり（２００４・０１・０７）

RE:レーグナーのブルックナー　投稿者：なべ　投稿日： 1月27日(火)14時29分25秒

KUROさま >（ドイツ系にしては）ずいぶんしなやかな感性 >曲本来の美しさを際立たせたなかなかの秀演きりきり舞さま >とても奇麗な演奏になっている色彩感覚を大事にする指揮者という事でしょうか。私の中では、ドイツ系で色彩感覚が最も鋭かった人は、ケンペです。Ｒ・シュトラウスの管弦楽集などその極致であると思います。レーグナーは、小品集を幾つか聞いた位ですが、私はそんな印象を持ちました。ドイツ系の人でこういうスタイルをとる人がブルックナーを指揮すると、しっとりとした良い演奏になるのでしょうね（聴いてないので分かりませんが）。

レーグナーのブルックナー。　投稿者：きりきり舞 　投稿日： 1月27日(火)14時22分10秒

6番がとても奇麗な演奏になっているような気がいたしました。
http://homepage3.nifty.com/doyo/

レーグナーのブルックナー。　投稿者：KURO 　投稿日： 1月25日(日)11時45分38秒

ドイツの指揮者ハインツ・レーグナーのＢＯⅩが手元に届きました。昨晩から立て続けにミサ曲第２番と第３番、そして交響曲第４番及び第５番を聴きました。私はもともとブルックナーは得手な方ではなく、以前はただただ長い曲ぐらいに思っていて避けていました。それを本格的に目覚めさせてくれたのがヨッフム/コンセルトヘボウの全集でした。その後、いろいろな演奏を聴いていくうちに運命的な出会いをしたのがシューリヒト/ＶＰＯによる第８番及び第９番だったと思います。まさに神聖な響きとして強烈な印象を心に与えてくれました。私の中では今でもシューリヒトのブルックナーは上級編（ヨッフムやヴァントあたりを中級編として考えたらのレベルですが）として位置付けられています。ところで今回のレーグナーのブルックナーですが（今のところ）どの曲も大層美しい仕上がりとなっているようです。この指揮者は（ドイツ系にしては）ずいぶんしなやかな感性を持っているようで、それがうまく演奏に生かされているようです。ブルックナーの演奏というとやたらにオケを鳴らす指揮者が多い中（それはそれで好きな部分もあるのですが）曲本来の美しさを際立たせたなかなかの秀演だと思いました。もちろんブルックナーに関しては剛直に力強く演奏する方が本来の姿だととらえる方もおられるでしょうし、あくまでロマンチックな響きを重視した演奏を好む人もいるしで、やはりこれは本来聴き手の側の好みなのでしょうね。
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RE：ALTUSの第三弾　投稿者：KURO 　投稿日： 1月24日(土)12時19分37秒

いずれも魅力的なラインナップのようですが、皆さんがおっしゃるようにシューリヒトが含まれてないのは残念です。シューリヒトとＶＰＯのライヴですか。ほんとうにもっともっとあるのでしょうね。次の第四弾あたりに期待を繋ぎましょう！

RE:Altus　第三弾　投稿者：toshiharu 　投稿日： 1月23日(金)10時04分0秒

なべ様 >シューリヒト＋ＶＰＯのメンデルスゾーンの交響曲なんて出ませんかね？そうですね。シューリヒトのメンデルスゾーンはいいですからね。このコンビだったら、素晴らしいように思います。 VPOとのライブももっと出てほしいですけど。

ALTUSの第２弾　投稿者：信一　投稿日： 1月22日(木)22時21分32秒

皆さん　こんばんは ALTUSの第２弾が出ましたね。クナのアルプス交響曲！驚きです。よくも見つけ出したものです。残念ながら今回はシューリヒトはなかったわけですが、アルヒーフを丹念に探しているようですから、今後素晴らしい録音が続々出てくることが十分考えられます。なべさん＞hansslerがどこまで本気なのかほんとにやきもきさせられます。この間ドイツのCD批評を見ていたら、”この過小評価されている指揮者は”という枕詞で始まっていました。ドイツでの評価は日本での評価とは比べ物にならないほど低い可能性があります。”威厳”という名の”鈍重”をありがたがる気風がありますから… やはりヘンスラーは売れ行きを心配して出すのをためらっているのかもしれません。物凄いレパートリーが残されているはずなのですが残念この上ない。 CD-Rについては、悩ましい限りです。興味深い録音が多数出ているのですが、値段が高い上に出所不詳の音源ですからリスクが高すぎて手が出ません。MAのようなメーカーのものを1900円で買うならCD-Rを買っても同じかなとも思いますが、海賊音源はVIRTUOSOのようにたたき売りされるケースがあり、やはり待ちかなと悩む日々です。

Altus　第三弾　投稿者：なべ　投稿日： 1月22日(木)22時11分32秒

残念ながらシューリヒトは入ってません。　クナッパーツブッシュのアルプス交響曲（初出）　フルトヴェングラーの第九（ＤＧから既出）　ベームのブルックナー交響曲第７番（初出）シューリヒト＋ＶＰＯのメンデルスゾーンの交響曲なんて出ませんかね？

RE:ハイドン　投稿者：なべ　投稿日： 1月21日(水)09時28分44秒

皆さん仰る通り、hansslerがどこまで本気なのかイマイチ読めないところが、不安の種です。「待っていれば早晩発売される」というのであれば、ＣＤ－Ｒにまで食指はのびないのですが。先日のアルタスの売り上げを見て、「シューリヒトは売れるぞ」と気付いてくれる会社が出れば、あるいは…

続・シューリヒトのハイドン　投稿者：KURO 　投稿日： 1月20日(火)21時09分2秒

ノラさまへ。貴重な情報をありがとうございました。１００番も演奏しているのですね。ぜひ聴いてみたいと思います。それからVIRTUOSOに入っている１０４番の演奏はご指摘のとおり、フランス国立のものです。ただちょっと音質が他の演奏にくらべ劣っているように感じています。楽古堂さまへ。確かにＣＤ－Ｒ購入の悩み、よく理解できます。ジャケットは貧弱なものが多いし、はたして記述通りの演奏か疑わしいものも中にはあるようです。ですから、ここはやはりノラさまも言っておられるようにhansslerあたりから正規盤として出てくれれば文句なしなのです。いや、間違いなく出る！と、ここは信じて待ってみるというのも良いのではないでしょうか。

ＣＤ－Ｒ購入のの悩み　投稿者：楽古堂 　投稿日： 1月20日(火)08時04分0秒

KURO様。ノラ様へ。シューリヒトのハイドンの交響曲には、清潔な気品がありますね。地平線まで音楽の見通しが効く。広々とした風景画のような快い演奏。指揮者の個性とマッチしているような気がします。もちろん、彼はシューベルト、シューマン、メンデルスゾーンらのドイツ・ロマン派にも卓抜な解釈を示します。が、生来の性格は、バッハやハイドンにより親近性があったような気がするのです。VIRTUOSO版を愛聴しております。音質の良いロンドンと百番には、悩みますね。聞いてみたいです。

ハイドンの交響曲　投稿者：ノラ　投稿日： 1月19日(月)22時33分54秒

ＫＵＲＯ様　こんばんは。私は，ハイドンの交響曲3曲のＣＤを気に入って時たま思いだしたように聞いています。104番はフランス国立のものもありまして、非常にスケールの大きい演奏です。こちらは宇野さんが誉めてるほうです。これがVIRTOSOに入ってるものでしょうか。それから100番のCD－Rがあります。この100番もなかなかチャーミングな演奏です。ですからhansslerが忘れずに出してくれれば4曲は正規盤が出る可能性があります。ロンドンセットが93～104番をさしてられるなら3曲が有るということです。もしどこかで100番を見つけたら迷わず買われたらいいと思います。音質も悪くはありません。以上情報です。

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